なぜ2022年の今、メルマガを推奨するのか?
アイ・コミュニケーション代表の平野友朗です。
アイ・メールは、株式会社アイ・コミュニケーションが提供するメール配信システムです。
なぜ、このようなサービスを提供しているのか。メルマガを推奨する理由を説明する前に、この20年間のメルマガの歴史をお伝えしましょう。
メルマガの黎明期から関わる
私がメルマガと関わるようになったのは1999年でした。プロバイダと契約したらメールでお知らせが定期的に届いたというのがスタート。
それ以来、いろいろなサービスに登録する度に届くメールが増えていきました。そして、それが「メールマガジン」と呼ばれるものだと知ります。
当時は迷惑メールもほとんどなく、メールが届くのは珍しいため、しっかり読んでいました。ブログもない時代です。そこからメルマガが一気にはやり始め「個人で情報を出すならメルマガだ」という時代に突入しました。
私自身、見よう見まねで2001年からメルマガを配信しています。もうメルマガ歴は20年以上。5,000本以上の原稿を世に出してきました。当時、メルマガのやり方が分からないという人が多く、私が趣味の延長線上でアドバイスをしていました。
すると「メルマガコンサルタント」として名前が売れるようになり、起業し、半年も経たないうちにメルマガの本を書くまでになったのです。
その頃、情報起業家と呼ばれる人たちがたくさん生まれました。信じられないかもしれませんが、メルマガを出せば面白いように売上が上がり続けます。コンテンツを販売した利益を読者獲得に投下したり、リストを購入するような人もいました。当時、1アドレスの獲得単価は、10~20円くらい。有名メルマガ発行者も、どんどん広告で集めていました。
しかし、そんな時代も長く続きません。2008年頃からメルマガの効果が一気に落ちました。「メルマガといえば迷惑メールのこと」だと考えるような人もいました。情報起業ブームの中で詐欺商材もあり、メルマガの配信が一時期よりもちょっと下火になります。
使いやすい配信システムを求めて
メルマガの専門家として認知された私のところには「どの配信システムがいいですか?」という相談が相次ぎました。
当時は、まぐまぐ!をつかう人が多かったのですが、アドレスを自社で保有できないという問題もありました。また、無料配信スタンドがすべてのルールを決めることになるので、いきなり退場になる可能性もあります。
それを避けるため、初心者でも使いやすいメルマガ配信スタンドを探しました。20くらいのシステムを試して、やっと見つけた。「これだ!」という確信を得て、ブレインメール(その後のブラストメール)をOEMで提供することに決めました。
その頃から、宣伝会議主催の『メールマーケティング講座』で講師を務め、メルマガの有効活用やあるべき姿を訴え続けていました。ただ2000年代後半から、メルマガは考えて出さないと成果が出ないものになっていました。
もうDMのような送り方をしても成果が出にくくなっています。読者も目が肥えてきましたし、情報起業家と呼ばれる人が散々DMのようなメールを送り続けて、メールの世界が荒れたように思います。
配信システム側の審査が厳しくなったのもこの頃からです。登記簿をしっかり確認したり、エラー率が高いメルマガを排除する動きもありました。規約については、年々厳しくなっています。
同意の取れてないアドレスに配信してしまうのは死活問題です。一般的なメルマガ配信システムは共有サーバーを使っているので、同居している他のユーザーが迷惑行為を行うと、他にユーザーのメルマガも届きにくくなります。
メルマガ離れが進んだのか?
そこから、mixi、GreeをはじめとしたSNSの台頭がスタートしています。アメブロなどのブログサービスが充実し始めたため、個人で情報を出す人が増えました。メルマガだとリストの獲得が必要です。しかし、ブログやSNSは、書くだけで情報が出せます。システムを知らなくても比較的簡単に運用が可能です。芸能人のブロガーなども増えて、一気にブログブームがやってきました。
その後は、Twitter、YouTube、Facebook、LINE、Instagram、note、TikTok、LinkedIn……多くのサービスが生まれ、ユーザーが分散していったようにも思います。通信回線のスピードも上がり、大容量の動画をストレスなく見ることが出来るようになっています。
このときにメルマガは衰退したのでしょうか?
私の感覚では、目立たない存在だけれども、しっかりとメルマガを使っている人は事業を伸ばしてきたと感じています。ビジネスとしてしっかりメルマガと向き合い、顧客の獲得のために工夫をしたり、コストをかけたり出来る人は安定してうまくいっています。1読者あたりの獲得単価は、2,000円前後という人も珍しくありません。
ビジネスで使っているならメルマガは有効
リーマンショックがありました。東日本大震災もありました。それでも、私が事業を継続できたのは、メルマガという資産があったからです。告知をすれば、いまだに多くの人が反応してくれます。
メルマガは、1名に送っても、1万人に送っても作業はほぼ同じです。コストも月数千円程度ですから、ビジネスで使うなら気にならないレベルでしょう。これだけレバレッジが効くツールもそんなに多くないのではないかと思います。
サイトを頑張って育てても、SEOで失敗して順位が大きく下がる。あるいは、ライバル会社の台頭で、検索されにくくなる。しかしメルマガは、配信者と受信者の1対1の関係で成立します。
メルマガをやった方がよいのは、対ビジネス向けの商材を扱っている企業です。仕事でメールを使っている人は、99%が毎日チェックします。メールボックスに届く「メルマガ」というツールはそれなりに開封して、読んでもらえる可能性が高いです。
一方、対個人の場合は効果が落ちて当然です。個人でもっているパソコンのアドレスは週に1回くらいしか開かないという人もいます。もう1カ月も開いていないという人も珍しくありません。
そのくらい個人のメールボックスは開封されなくなっていると感じます。今なら、LINEの方が成果は出るかもしれません。しかし、これが5年、10年たってどうなっているかわかりません。
一方、仕事で使うメールは、5年10年たっても残っていると断言できます。
社内は、グループウエアを利用する可能性がありますが、社外との不特定多数のコミュニケーションを取る人にとってメールは必須です。相手からメールが届く可能性があるなら、門戸を開いておく必要があります。つまりメールを見るという習慣は、ずっと残るでしょう。フォームからきた問い合わせは、効率を考えるとメールで処理をするはずです。これもメールが残る理由です。
今、BtoBでビジネスをやっている人こそメルマガをやるべきだと考えています。
なぜ、BtoBのメルマガは効果が出るのか
Facebook、YouTube、LINE、いろんなツールがあります。しかし、仕事中にこれらのツールを確認できるでしょうか。FacebookやYouTubeを見ていたら、サボっていると思われる可能性もあります。そもそも、会社からそれらのサイトにアクセスできないケースもあります。
メールであれば、仕事の一環とみなされます。メールを見ていて、怒られるというのは想定しにくいです。仕事の中に入り込んでいるツールだからこそ優位性があります。「そもそもメルマガってもう古いのでは?」そういう指摘を受けることもありますが、ここに関しても、私は否定的です。
人はメールを開くときに「誰からの」「何の件か」で開封するかを決めています。つまり、どんなメールであっても、目に触れて判断されているのです。不要なものを送り続けたら「○○さんのメールは開かない」と心に誓うでしょう。逆に、相手が「これは残しておくべきだ」「いつか役に立つはずだ」と思っていたら解除はしません。
相手にとって有益な情報を送っていれば「つながっていた方が得な人」と認識されます。仮に開封しなくても、その人の存在は記憶に残ります。「定期的に送ってくれているなぁ」「頑張って書いているなぁ」「何かあったら相談しよう」このように感じながらメルマガを受信している人もいるでしょう。
メルマガは、毎回熟読している人は少数派で、たまに読んでいるという人が多いと思います。不要ならば解除すればいいわけですが、それでも取っているということは、何か理由があるはずです。
メルマガを受信していたら普段やり取りがなくても、メールを送りやすいと思います。
心理的なハードルがグッと下がるのです。メルマガが架け橋となって、コンタクトをする許可を与えているのです。これが実はとっても重要です。読んでいないメルマガがだったとしても、日々目に触れることで好感が高まるかもしれません。相手には親近感があり、声をかけやすいと感じる可能性があります。
コンテツンがない人は、無理矢理お役立ち情報を送る必要はありません。営業個人として送るならば、近況報告レベルのものを月に1回程度送っておけば十分です。何もやっていないなら月に1回でもいいので、顧客と接点を作りましょう。メルマガを送ることで、何か失うものがあるでしょうか?かかるのはこの程度のものです。
・配信システムのコスト(数千円)
・メルマガ作成の時間(1~2時間くらい)
これでリターンが多少なりとも見えるならやるべきですよね。
まずは、アイ・メールでシンプルなメール配信をはじめてみませんか?